お安く気軽にゆるっと16番

HOや16番の金属工作を最小限の工具と労力でゆるっと楽しんでいます。皆さんも是非やってみて下さい。

鉄道省7270の製作・ゆるっとスライドバー

2段構成のスライドバー、ちょっと上のバーがゴツすぎますね、(^^ゞ。1ミリの洋銀線からダブルで作る予定を変更して、上段だけ1ミリの洋銀板から切り出したからです。とりあえずクロスヘッドがスライドするまで調整したので、後は気長にヤスリ修正いたしましょう。

最初にシリンダーの内側に付くブロックを5ミリの角材から整形しました。右は角材、左はシリンダーに合わせて削った物です。いざハンダ付けの際にクリップが外れて飛ばしてしまい、整形ミスを含めて4個も削りました。いやはや、飛ばした物は、作業終了後に洗浄用水のバケツの底にありました、(^^ゞ。次のシリンダーブロック製作に使えるから無駄にはなりませんが。

ブロックはダイカストのフレームに丁度はまり込む長さにしてあります。ハンダは鉛50を使い、シリンダーブロック上面に弁室やサドルを付けた際に溶けて落ちないようにと考えましたが、どうなりますか?。

スライドバーは下段一本をクロスヘッドに合わせて慎重に位置出しをして穴を開け取り付けました。スライドバーやピストン棒が少しでも引っかかると、シャクる走りになってしまうので、丹念に当たりを取りました。

上のバーも洋銀線を使い、スペーサーを挟んでダブルバーにと考えていましたが、1枚板からスペーサー絡み切り出したら頑丈だべ!と思いつき、切り出しました。下のバーに取付ける為の04の穴を開け、真鍮線を通したところです。

2本のバーを組み立てました。ハンダ付けしてから念の為、真鍮線はカシメておきました。下のバーも洋銀板から切り出せば良かったかなぁ、しかし、もう手遅れですね。(^^ゞ。

2本バーの平行が取れていませんが、引っ掛かりは無くスライドします。上段の太さを下段に揃える作業は明日のお楽しみです。

 明治の古典機には、この上部2本バー、上部1本バー、上下に分かれた2本バー、クロスヘッドを抱き込むような上下2本ずつの4本バーがあり、1本と4本が成績優秀だったとか。大正の国産機は初期は上下2本バーでしたが、ハチロク、キューロクで1本を採用してからは、1本が日本製蒸気機関車の標準になりました。排気の煤や、巻き上げる埃や鉄粉、更には撒き砂が付着しやすい滑動部分ですから、現役蒸気機関車のクロスヘッドは打音検査の打ち傷だらけでした。内燃機関ならエンジン内部に収まる機構が露出していた蒸気機関車の機械としての魅力を、スライドバーの厄介な調整をしながら改めて感じた夜でした。