スムーズな走りの原点は集電です。集電不良を無くすために動輪の絶縁側にブラシを設置します。
絶縁側に集電ブラシを取付けたところです。前後に長くブラシの取付板を絶縁して取付け、燐青銅の03線で絶縁側のタイヤの裏を擦っているだけです。そんなんで大丈夫なの?ですが、今までこの方式でトラブルは起きていません。
今回はフレームとギアボックスに隙間がなく、吊り掛け式が難しいので、ギアボックスに駆動トルクによる暴れを防止するトルクプレート?を付けました。03真鍮板から切り出しました。
切り出しはこんな具合に糸鋸作業台の切り込みにパーツの両側をかけて切ります。糸鋸は優しく操作して、引っ掛けない、パーツを曲げないを心掛ければ000番の刃でも切れます。
続けてモーターの取付板を製作しました。08真鍮板の曲げ加工です。フレーム側はフレーム内寸ピッタリに仕上げ、ガタが出ないようにしました。モーターは秋葉原で168円の12ボルトモーターです。キャノンモーターが生産中止になり、使えるモーターが無い中で助かっております。
モーターの取付状態です。ここで上回りを被せ、当たりを確認します。
トルクプレートはギアボックスのウォームホイールカバーで挟み込む構造にしました。ダイカストのギアボックスにネジ切りをして、崩壊した経験から、ギアボックスの既存のネジを活用する方法にしています。フレームへの固定も動輪押さえ板の止めネジを共用します。
組付けました。トルクプレートは前後進のバランスを取るため角度を変えられるように、ネジ穴は長円形にしています。
ベストの位置を探るためにベンチテストを行います。モーター自体は振動が少ないので、位置が決まれば静かに回ります。
集電ブラシ取付プレートを絶縁するブロックをタミヤの5ミリ角棒から切出し、取付穴と、プレートをネジ穴を開けました。
ブロックも動輪押さえ板の止めネジで固定しました。
ブラシの取付板は05から切出し、燐青銅03線のブラシをハンダ付け。ペーストを使用しています。
動輪集電ですから、テンダー無しでホイホイ動きます。調整も楽チン。
テンダーの集電を完全にするために、車軸を擦るブラシを作成しました。SLシリーズのダイカスト製テンダー台車では、台枠とボルスターの間の接触が悪いです。車軸を擦ればバネで圧着した中心ピンに通電するので、タイヤの汚れさえ無ければ集電不良は起きません。また、ブラシによってテンダー車輪の回転に軽くブレーキがかかるので、タイヤの汚れも少ないようです。ブラシの取付板は05の銅板を使用しました。
テンダー台車にブラシを取付けました。テンダーにブレーキがかかり、牽引力をロスしますが、テンダーのウエイトは脱線しない最低限まで減らせますから、大丈夫!
せっかく加工した機関車ですから、スムーズな走りをさせたいと思っております。