お安く気軽にゆるっと16番

HOや16番の金属工作を最小限の工具と労力でゆるっと楽しんでいます。皆さんも是非やってみて下さい。

カツミSLシリーズC51の改造・バルブギア

ジャンク品を加工していますから、多少の困難は付き物ですが、思わぬところに落とし穴がありました!

 

昨年製作のC51と並べたところです。C51はパシフィック型としては最大両数が生産された機関車ですから、ゾロリと揃えたくなります。

今回加工の足回りです。モーターの積込みは昨日終了して、パーツを並べると何の問題も無さそうです。右に並べたメインロッドとリターンクランクはジャンク品のミスパーツを補うために手持ち部品を揃えました。

エキスパンションだけは手持ちが無かったので、05洋銀板から切り出しました。 上の小片は合併テコのボルト表現用の自作追加パーツです。

ガーンと来たのは加減リンク!エキスパンションをつなぐ部分がモゲました。どうやら薄くやすってリベット止めを外そうとした形跡があります。仕方がないので関節部分を追加すべく端材から拾い出したのが右の石庖丁のような洋銀板です。

苦手なハンダ付けですが、やるしかない! 加減リンクをカツミのベークライト板にエコーモデルの洗濯バサミで止め、赤錆だらけのソルダーアシストで支えてハンダ付けしました。パーツをハンダ鏝とアシストで捏ね回すような按配でしたが、何とか止めました。息を止めての捏ね回しです。

付きました!本当にハンダ付けはヘタクソです。これから追加部分の余分を切り取り、捨てても惜しくない安物のヤスリで整形して、エキスパンションの付く穴を開けました。

エキスパンションは虫ピンを通し、メモ紙を挟んでからペーストを使ってハンダ付けしました。この方法は、KKCの今野先生のブログで教えていただきました。 やはり上手な方に教わるのは大切です。

エキスパンション付きの加減リンクをモーションプレートに組付けたところです。バルブギア関係に使われている1ミリビスはネジ穴が直ぐにバカになるので、極力分解組み立ての回数を減らすようにしていますが、ロックタイトを使うことも考えなくてはなりませんね。

修復した加減リンクと自作のエキスパンションで組み込んだ足回りです。当たりはリターンクランクから突き抜けたエキスパンションのネジ先がメインロッドに接触しただけでした。良かった〜。(^^ゞ しかしC51の足回りは格好良いですね!

旧作と並べるとC51は、いかにも汽車らしい雰囲気で楽しくなります。鍛冶屋で部品を作り、すり減ったシャフトを肉盛して削り直して機関車を維持していた蒸気鉄道の心意気に比べれば、16番のジャンク再生は気楽な稼業でしかありませんが、これからもゆるっと続けていきたいと思います。