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丸瀬布、雨宮21号・2023年の運転は10月22日まで!

森林鉄道用としては大柄なCタンクですが、小径の動輪がミッシリ並び、ホイールベースを短くして急曲線に対応しています。エキスパンションが文字通りのロッド形状をしています。(^^)b

簡易軌道のディーゼル機関車と比較すると大きさは歴然です。この雨宮製機関車が活躍したムリイ森林鉄道は路線の総延長が80キロ以上だったそうで、軽便とは言ってもかなりスケールの大きな森林鉄道だったようです。右には機関庫が見え、外には外された動輪のタイヤが置かれていたので、相当本格的な整備をされているようです。

キャブは後面に扉があり、コールバンカーはありません。焚口扉の前に石炭が積込まれています。 森林鉄道といえば木曽森林鉄道ボールドウィンB1タンクの巨大な炭庫が思い浮かびますが、木曽森林は薪焚きですから、檜の端材を積込むために、あのスタイルになりました。薪ストーブで焚いてみると檜は火力は強いですが、火持ちは悪いです。

雨宮のCタンク機関車は、丸瀬布の他に小坂鉄道の機関車が静態保存されていますが、小坂鉄道の機関車はほっそりしており、好対照です。森林鉄道用にホイールベースをつめた結果、このスタイルになったのでしょうか?コロリとした雨宮21号が、小さな動輪をクリクリ回して走るのは、見ていて本当に癒やされます。

小坂の雨宮です。この機関車は小坂鉄道記念館に静態保存されています。丸瀬布にはありません。 軽便鉄道蒸気機関車としてはたいへん洗練された形態の機関車で一見の価値があります。

丸瀬布の機関庫とは別棟の車庫には西武鉄道から譲渡されたコッペルもありました。こちらは台湾から西武鉄道西武山口線に向けて購入した機関車で、流石はコッペル!美しい機関車です。

 

 

丸瀬布森林公園いこいの森の線路は広々としており、遊園地の汽車とは一線を画しています。森林鉄道が無煙化され、20年近くが経過してから、地元の有志の皆さんの発案で動態保存まで漕ぎ着けたそうですが、その熱意には頭が下がります。

車庫には客車や貨車が保管され、レストア待ちの車両も収納されていました。清潔な施設で保管された車両を見るのは気持ちが良いです。

 また、丸瀬布森林公園いこいの森には、日帰り温泉施設もあり、雨宮21号の運転に合わせて、10月22日まで営業をするそうです。 また子供さん連れで訪れても、様々な遊具を用意されているので、是非、皆さんも訪れて応援してあげて下さい。

雨宮21号機関庫、機関車が記名された表札付の機関庫から、保存に関わった方々の愛情が伝わるようです。

 撮影 写真提供 加藤 潤 横浜市